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「スクリーンの中の私」 女性に響くCinema

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登場人物や監督、原作者など映画に関わるさまざまな女性の姿。あなたとどこか重なる部分や、違うからこその気づきがあるはず。名古屋の映画館がおすすめする、女性に注目したい映画をご紹介し…
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#映画紹介

心に残る、忘れられない映画と出会いませんか。

ドラマやドキュメンタリー、アニメーションなどさまざまなジャンルの映画を気軽に楽しむことができる現代。 独自の文化や歴史が色濃く感じられる、世界各国の作品にふれられる機会も少なくありません。 ストーリーがもたらす感動や高揚感、出演者の巧みな演技、好奇心を満たす映像体験など、1本の映画にはさまざまな魅力が詰まっています。      たくさんの映画の中には、楽しめる、感動するといったシンプルな娯楽作品だけでなく、作品に描かれた出来事や人物から何かを感じたり、自分に置き換えて考え

常にコスパやタイパを意識する日常から、解き放たれるひとときを

仕事や勉強、家事などを効率よく進めるのはもちろん、小説や映画の内容もできれば短時間で把握したい。あわただしい生活のなかで、コスパやタイパを重視する風潮は年々高まっているように感じます。 信号待ちなどのわずかな時間でもスマホをチェックしてみたり、せわしない日々を送る私たち。ただぼんやりと時間を過ごすのは、本当に無駄なことなのでしょうか。 そんなことを、ふと考えさせられる作品を紹介します。 ■『石がある』世界の映画祭で注目されたシンプルな物語 仕事で郊外の町を訪れた一人の女

憎しみの連鎖を断ち切り、和平を実現することはできるのか

私たちが何者かから酷い仕打ちを受けた時、”悲しい””つらい”という思いとともに、そんな目に遭わせた相手を憎む気持ちを抱いてしまうかもしれません。とても耐えられない悲惨な出来事の当事者となった時には、相手に復讐したいとさえ考えてしまう可能性も…。 そんな悲しみや憎しみがあふれているであろう紛争地帯にあって、相手を赦し和平や共存への望みを捨てない人がいます。その人はどんな人生を生きてきて、今どのような思いでいるのか―。 今まさに観ておきたいドキュメンタリー映画があります。

日本中が注目した事件の再検証を通して、物事の見方を再考してみる

“きっと○○に違いない”。 確かな証拠はなくても、なんとなくそう思い込んでしまうことはないでしょうか。 それがちょっとした行き違いなら、話し合いなどで誤解を解いて解決できそうです。でも、それが重大な事件をめぐる判断だとしたら、取り返しのつかないことになってしまいます。そんなこと、ありえないのでは?と決めつけず、自分なりに確かめてみようとする姿勢があってもいいかもしれません。 ■『Mommy マミー』事件について当事者の家族も語る 1998年7月に起きた、和歌山毒物カレー

明るくパワフルに生き抜くおばあちゃんたちの姿に想う

映画やドラマ、音楽や食など、韓国の文化に興味がある人も多いはず。韓国旅行に出かけて、文化や歴史を体感した人もいますよね。実は私たちのすぐ近くに、ずっと以前から、朝鮮半島からやってきて日本で暮らす在日の人たちの文化やコミュニティはありました。それはあまり広く伝えられず、意識されてこなかったかもしれません。 日本で人生の大半を過ごしたおばあちゃんたちの今を映したドキュメンタリーを通して、日本と韓国の関係にあらためて目を向けてみませんか。 ■『アリラン ラプソディ 〜海を越えた

金城学院にもゆかりがある、愛知県で実際に起こった感動の実話

地元が舞台になっていたり、近くで撮影された映画やドラマは、やはり身近に感じられますよね。実際に愛知県で暮らしていた家族のドラマを描いた映画がまもなく公開されます。 しかも、その家族の母と三姉妹は金城学院の卒業生! それだけでも関心を寄せるきっかけになりますが、家族だけでなく多くの人の命に関わる感動の物語にも圧倒されます。 ■『ディア・ファミリー』娘を救うため人工心臓開発に取り組む父と家族 生まれつき心臓疾患を抱え、幼いころに”余命10年”を宣告されてしまう佳美。両親は日本

生きづらさを感じている女性を救うものとは

家族や友人などたくさんの人と関わっていても、孤独を感じてしまう時があるかもしれません。 そんな思いを乗り越えて前に進むことができるのか、悩みを抱えて心を閉ざしてしまうのか。生きづらさを感じたさまざまな女性の姿を知ることで、その違いを探る手がかりが見つかりそうです。 今月、名古屋市内のミニシアターで公開される作品の中から、女性を主人公にした2本の作品をご紹介します。    ■『私、オルガ・ヘプナロヴァー』追い詰められていく女性を客観的に見つめる 1975年、22歳の若さで