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「お金の教育」は早ければ早いほど良い!?

6限目 生涯設計試算演習
『私は2億7千万円を何に使うんだろう?』
生活環境学部 生活マネジメント学科
※2010年4月より「生活環境情報学科」から名称変更

2009年9月掲載「車内の金城学院大学」

高校で「金融教育」が必修化。

 2022年4月から新しい指導要領に基づいた授業が始まり、高校家庭科で「金融教育」の授業が本格的にスタートしました。

では、なぜ高校生が授業で「お金」のことを学ぶようになったのでしょうか?

その背景のひとつが、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられ、18歳でも親の同意なしにクレジットカードを作ったり、ローンを組んだりすることができるようになり、若い世代の金融トラブルが増加する懸念が高まっていること。

そして、「人生100年時代」の到来。
内閣府の調査によれば、2065年には日本人の平均寿命は男性84.95歳、女性91.35歳になると予想され、100歳まで生きることが現実味を帯びてきました。

平均寿命が伸び、老後の生活が長くなる一方で、日本の平均賃金(年収)は、この30年間ほとんど変わっていません。

さらに、日本では実質ゼロ金利が続いており、銀行に預けるだけではお金を増やすことができない状況にあります。
また、公的年金だけで老後資金をまかなうのは心もとない、と感じている人が多いのも実情です。

これからの時代を生き抜いていくためには、若いうちからお金に対する正しい知識や判断力を身につけることが必要不可欠なのです。
 

高校生は金融教育でどんなことを学ぶの?

新しい学習指導要領によると、高校家庭科で行われている金融教育は、家計にまつわる内容が中心となっています。

まず、家計管理は収入と支出のバランスをとることが重要であるという基本を押さえ、そのうえで、生涯を見通した経済計画を立てるには、教育資金や住宅取得、老後の備えに加えて、事故や病気、失業などのリスクへの対応策も必要であることを教えています。

注目すべきは、「資産形成」という新たな視点が盛り込まれたことで、貯金、民間保険、株式、債券、投資信託等の基本的な金融商品の特徴(メリット、デメリット)にも触れたうえで、「金融商品を活用しながら、自分に合った資産形成を行い、将来に向けて準備しましょう」と呼びかけています。

授業では、投資の有力な選択肢のひとつとして、「つみたてNISA」(少額投資非課税制度)や「iDeCo」(個人型確定拠出年金)などの税制優遇制度や、「長期・分散・積み立て」投資の効果についても理解を深め、将来に備えた資産運用をしていく考え方を学んでいます。
 

大学では、より実践的な学びで、「生きる力」を身につける。

生活経済リテラシー向上講座の様子

 金城学院大学 生活環境学部 生活マネジメント学科には、「ファイナンシャルプランナー(FP)養成コース」があり、多くの学生が在学中にFPの資格を取得。金融業界を目指す学生にとっては、大きなアドバンテージとなっています。

そんな学生たちの取り組みのひとつに、名古屋証券取引所が主宰する「株式投資コンテスト」への参加があります。
机上での学びをより実践的に高めるためのコンテストで、300万円の仮想資金を元手に株式投資を行い、どれだけ資産を増やせるかをチームで競います。
売買自体はバーチャルですが、実際に名古屋証券取引所に上場している株価が反映され、自分の判断が金額の増減に直結するため、内容は実にリアルです。

生活マネジメント学科の学生たちはまた、愛知県瀬戸市「大学コンソーシアムせと」の助成金をいただいて、市民向けの「生活経済リテラシー向上講座」も開講。教えることを通して、学びをさらに高め・深めつつ、社会貢献ができるような活動もしています。

若いうちから金融・経済の仕組みを学び、知識や判断力を高めていくことは、生涯で必要な資産を自ら獲得できるようにする力を養うことであり、長い人生を自分らしく、豊かに生き抜いていくことにもつながるのです。

賢く生きる力を身につけ、人生に活かす。
それが生活環境学部 生活マネジメント学科
 

<参考文献>

 ■  文部科学省「高等学校学習指導要領解説 家庭編」平成30年7月
https://www.mext.go.jp/content/1407073_10_1_2.pdf

■ 高校生向け 金融経済教育指導教材(金融庁)

 ■ 高校生向け授業動画「高校生のための金融リテラシー講座」

 ■ 株式投資コンテストー名古屋証券取引所

 ■ 大学コンソーシアムせと

 


2009年9月掲載 『車内の金城学院大学 6限目』 はこちら


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