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子どもたちに食べてほしい給食を実現する、夢みる大人たち

多くの小学校や中学校、幼稚園などで提供されている学校給食。好きなメニューがあった、給食が苦手だったなど、いろいろな思い出がよみがえることでしょう。

でも、給食にどんな食材が使われていたかは、あまり記憶にないことが多いのでは?

もし、オーガニック食材を使った給食だったらどうでしょう。
大人になってからも、「私の学校はオーガニック給食でこんな食材が使われていた」と思い出せるかもしれませんね。
 


■『夢みる給食』

給食を含めた健康のための食情報

©まほろばスタジオ

地産地消、できるだけ農薬を使わない食材で作られた〝オーガニック給食〟が今、全国にどんどん広がっています。

その最前線を取材した『夢みる給食』は、〝オーガニック給食〟を実現するために活躍する、夢みる市民、夢みる市長、夢みる公務員、夢みる農家の姿を描いたハッピードキュメンタリー。
〝オーガニック給食〟に限らず、すべての人に伝えたい「健康のための食情報」が満載された映画です。

この作品を上映するシネマスコーレの支配人・坪井さんに、映画の魅力や見どころを伺いました。
 

― こちらは以前ご紹介した『夢みる校長先生』に続く作品ですね。

坪井:オオタヴィン監督が、教育現場のさまざまなテーマにフォーカスした〝夢みる〟シリーズの一つで、『夢みる小学校』、『夢みる校長先生』に続く3作目ですね。過去2作品と同様にこの作品の内容も驚くことばかりで、これまで知っていた給食は何だったんだ?と思うほどです。そういったところまで切り込めるのがオオタ監督ならではだなと感じています。
 
― オオタ監督の作品は上映会などでの広がりもあるようです。

坪井:そうですね。オオタ監督は「作品は劇場で見てほしい」と思われていて、劇場に集まった方の中から、「上映会をしたい」という申し出があって広がることもあるようです。作品のテーマに興味はあったけれど、どうアプローチしたらいいのかわからないという状態だった方たちが、オオタ監督の作品に何らかの回答を見出そうと、見に来てくれているのかなと思いますね。
 

大人たちの取り組みを子どもたちとも共有

©まほろばスタジオ

― この作品での〝オーガニック給食〟を、坪井さんはどう感じましたか?

坪井:僕自身は給食を食べていた頃、あまり関心がなくて、提供されるからなんとなく食べる、くらいでした。でも、この作品では、子どもたちの成長に関わる給食の食材を誰がどんなことを考えて用意しているかを解き明かしていて、給食の大切さをあらためて感じました。そして、とにかくおいしそう!と思いましたね。
 
― 〝オーガニック給食〟の実現はそんなに簡単ではなさそうです。

坪井:たしかに、学校だけでなく自治体や農家さんなどとの連携が必要になってきます。農家さんもどうやったら農薬を使わずに生産できるかを農協と相談するなど、〝夢みる大人たち〟の積極的な取り組みがあってこそですね。でも、こういったドキュメンタリーが作られるということは、全国に広がってきている証拠ですし、何十年も続けている学校もあるそうですよ。
 
― 大人はオーガニックの価値を理解したうえで食材を選んだり、ありがたく感じたりしますが、子どもたちはどうでしょう。

坪井:そこは、子どもたちにもちゃんと伝えていて、栄養士さんが食材について説明したり、給食を食べる前に「今日の○○はどこで採れました」と紹介したり、ちゃんとわかって食べているようでしたね。親子で生産の過程に参加した食材が後日、給食に使われるようなケースもありましたよ。〝オーガニック給食〟を通して、家庭で使う食材にも気を配るという効果もありそうですね。
  

意外な展開にもつながる〝オーガニック給食〟

©まほろばスタジオ

― 〝オーガニック給食〟は子どもたち以外にも影響を与えているようですね。

坪井:興味深いと思ったのは、佐渡島のトキに関するエピソードです。トキが絶滅してしまった原因の一つである生息環境の変化に、少なからず責任を感じていた農家さんが出てきます。その方がオーガニック農法を始めるんですが、そうするとトキが帰ってくる場所ができて、復活するんですよね。オーガニック農法が自然を守ることにつながるなんて展開もあるのかと驚きました。
 
― オオタ監督の映画でもいろいろなつながりを生んでいるようですね。

坪井:食と子どもをテーマにした『いただきます』という作品があって、それを見て自分が経営する保育園でオーガニック給食を始めたという女性が、今回の作品に出てくるんですよね。大規模で公開される作品ではありませんでしたが、着実に多くの人に伝わって夢を与えているんだなとも感じました。2月11日には監督の舞台挨拶もあるので、今回の作品についても詳しくお話を聞いてみたいです。
 
生活がどんどん便利になって、食についても、つい手軽で簡単なものに流れてしまいがちですよね。でも、〝食べられればいい〟ではなくて、〝何を食べたらいいか〟を考えたくなるドキュメンタリーです。
 

『夢みる給食』はシネマスコーレにて、2月10日から上映予定。

『夢みる給食』の予告編はこちら

シネマスコーレ劇場情報

シネマスコーレ
映画監督の若松孝二氏が1983年に立ち上げた、名古屋駅西口にあるミニシアター。2023年に開館40周年を迎えた。アジア映画、日本映画、インディーズ作品などを中心とした多彩なプログラムに加えて、作品を盛り上げるイベントにも力を入れている。

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