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中高生と大学生がタッグを組んで、新しいモノ・コトの創出にチャレンジ!

2024年8月21日(水)から3日間の日程で、中学・高校・大学のコラボイベント「金城グッズを作ろう2024」を開催しました。
会場は金城学院大学。参加した生徒・学生は(中学生26名・高校生22名・大学生5名)は10組のグループに分かれ、「世代をこえて愛されるもの」をコンセプトに、新たな金城グッズの企画・提案に挑戦。試行錯誤しながらアイデアをカタチにするワークに取り組みました。

金城学院中高大連携プロジェクト「金城グッズをつくろう2024」については、『金城学院報 with Dignity Vol.44 特集 中高大連携プロジェクト/金城グッズをつくろう2024』でも紹介しています。こちらもぜひ読んでみてください。


楽しくて、濃密な3日間。時間を忘れるほど夢中になりました。

岩田萌花さん(金城学院大学2年生 生活環境学部 環境デザイン学科)

ー 「金城グッズをつくろう2024」に参加しようと思ったきっかけは?

岩田:参加募集のポスターを見て、金城学院中高大の卒業生で、アーティストとして活躍されているNAMIKOさんがアドバイザーとして参加されることを知ったこと。NAMIKOさんのお話を聞いていろいろ勉強したかったし、グッズを商品化するというプロセスにも興味がありました。

私のグループは中学生2人、高校生2人、大学生の私が1人の5人で、初日は自己紹介から始まり、続いて、「金城の魅力をあげてみよう」 というテーマで、金城学院の魅力や良いところを話し合いました。中高生の話を聞いて、金城の中高生は良き友、よき先生に恵まれて、楽しい学校生活を送っているんだなと実感。私自身は地元の中学高校出身に通っていたので、それがすごく新鮮でした。

NAMIKOさん 金城学院中高大を卒業したのち、現代芸術家として国内外で活躍

ー 岩田さんのグループはどんなグッズをつくったのですか。

岩田:日傘とポーチです。与えられたコンセプトが「世代を超えて愛されるもの」だったので、これから入学してくる人も、在学生、卒業生も、あらゆる世代の女性に愛され、かつ使いやすいもの。デザインは“女子校らしさ“を前面に押し出したものにしようと思いました。色は、制服やバッグと同じ紺色。生地に白百合の刺繍を施して、上品なイメージに仕上げました。百合には「尊厳・強い・優しい」という花言葉もあり、この日傘とポーチをセットで持つことで、金城生、あるいは金城の卒業生であることに誇りを持ってほしいという願いを込めました。

基本的なデザインは私が考え、カタチにしてくれたのが中高生たち。女性が喜びそうなリボンやフリルをあしらったのも中高生のアイデアだし、洋裁が得意な子は布で原寸大のポーチを作ってくれるなど、グループみんなの力を結集して完成させることができました。最終日に行った展示会では、見てくれた人に「可愛い」「私も欲しい」と言っていただき、みんなで喜び合いました。

ー 3日間を通して、気づいたこと、学んだことは?

岩田:今回の取り組みは中高大と、世代も経験値も異なるメンバーの協働作業。大学生の私は必然的にリーダー役を務めたのですが、リーダーだからといって仕切り過ぎないことを心がけ、後輩たちに任せられることは任せているうちに全員がフラットに喋れる関係ができ、それぞれの役割も自然にできていきました。

傘の骨組みがなかなかうまくできないなど、苦労もしましたが、アイデア出しから試作品の作成、プレゼンまで、「絶対、商品化しようね!」と励まし合い、ゼロからイチを生み出すことができたのは、チームワークが発揮できたからこそと思います。課題をあげるとすれば、プレゼン用のボードが思ったようにできなかったこと。もう少し時間があれば、もっとクオリティの高いものができたのにと悔やみます。

また、モノづくりをするときは、私たち大学生は、まずコンセプトを考え、企画を立てることから始めますが、中高生たちは理屈でなく、可愛い!とか、自分も欲しい!という感覚から入る。そこに刺激を受けました。結果、中高大のいいコラボができ、みんなに「いいね!」と言ってもらえる素敵なグッズができました。

商品の企画開発には、コストの計算や価格設定も重要なポイントということを学んだのも、今回の大きな収穫。次の機会があれば、今回学んだことを活かして、生理用ナプキンを入れる容器の開発に挑んでみたいと思っています。
 

ひとりではできなかった。チームだから、やり遂げることができた。

伊藤あおいさん(金城学院高等学校1年生)

ー 「金城グッズをつくろう2024」に参加しようと思ったきっかけは?

伊藤:プロジェクトのゲストとしてアーティストのNAMIKOさんが参加されるということを聞いたからです。私は小さい頃から絵を描くのが大好きで、創作者のひとりとしてアナログで絵を描いたり、スマホのアプリを使って絵を描いたりしているので、NAMIKOさんはどんな画材やアプリを使って作品を作っているのか、ぜひお会いして話を聞きたいなと思いました。

わかりやすく、視覚的にも魅力的なディスプレイをしようと、みんな真剣です。

ー 伊藤さんのグループはどんなグッズをつくったのですか。

伊藤:エコバッグです。グループワークのなかで、中高の通学カバンが可愛いから、それをグッズにできないかということになり、みんなでアイデアを出し合うなかで、「エコバッグをつくろう」ということになりました。これまで販売されている金城グッズは校章をそのまま取り入れたデザインが多いので、通学カバンや制服、百合の花や聖書に出てくる羊とか葡萄などをモチーフにしたら、今までのグッズとの差別化ができるし、在校生も卒業生も、金城生であることの誇りと愛着を感じてくれると思いました。

私が8案ぐらいデザインを考え、その中からみんなで3案を選び、試作品を制作。素材は丈夫で硬めのナイロン生地で、水濡れにも強く、教科書などもすっぽり入る大きめサイズ。色も、ピンクとベージュ、水色の3色をつくり、さらに金城カバンのデザインを取り入れたエコバッグケースも作りました。

ー 今回のプロジェクトを通じて気づいたこと、学んだことは?

伊藤:私のグループは、中学生が3人と、私と同い年の高校1年生が2人。最初の自己紹介で、私が「絵を描ける」という発言をしたのでデザインを任されることが多く、自然にグループのリーダー役を務めることになりました。ただ、私は絵を描くことは得意ですが、裁縫は苦手。メンバーに裁縫が得意という中学生がいたので、それはその子にお任せするなど、それぞれができることや得意なことを出し合い、協力しながらアイデアをカタチにすることができました。エコバッグケースも、裁縫が得意な中学生がフェルトを使って、原寸大の素敵なケースを仕上げてくれました。

嬉しかったのは、限られた時間の中で、ゼロからイチをつくることができたこと。試作品を見た人たちから、“可愛いね“、“あったら便利だね“と言ってもらえたこと。グループのみんなが褒められているのを見た時は最高に嬉しく、「私ひとりでは、絶対にここまでできなかった。グループワークでよかった!」と心から思った瞬間でした。後輩や先輩たちと縦のつながりができ、コミュケーション力がアップしたことも、今回の成果のひとつです。

反省点をあげるとすれば、最終日に行ったプレゼンのでき。プレゼン用の資料やボードを当日作ったので、全員が内容を把握できておらず、見てくれた方の質問に答えられないことが多かったのは、今思い出してもすごく悔しいです。グループできちんと情報共有することの大切さを学びました。今回の反省点は次に活かして、みんなで100点を取りに行こうと思っています。
 

プロジェクトに参加して、“金城愛“がますます強くなりました。

岸部あいるさん(金城学院中学校2年生)

ー 「金城グッズをつくろう2024」に参加しようと思ったきっかけは?

岸部:金城学院中学校では、入学説明会に参加すると、校章などが入ったグッズがもらえます。それが楽しみで、毎回説明会に参加。いろんなグッズをいただきましたが、その中でも12色の小さな色鉛筆が大好きで、今も大事に使っています。入学してからも金城グッズへの愛は止まらず、もう、数えきれないほど持っています。金城グッズを持っていると、自分が金城生であることが嬉しく、誇りに思うんです。

今回のプロジェクトに参加したのも、私の大好きな金城グッズは一体どうやって作られているのか知りたかったこと。自分と同じように金城グッズづくりに興味のある人たちと出会い、友だちになりたいと思いました。また、大学のキャンパスを見て、大学生の先輩たちとも話をして、自分が将来通うであろう大学がどんなところか知りたかったということも、大きな目的のひとつです。

最終日には、仕上がったグッズを展示スタイルで発表しました。

ー 岸部さんのグループはどんなグッズをつくったのですか。

岸部:通学カバンにかける「レインバッグカバー」です。雨が降ると、カバンの中まで雨水が入ってぐしょぐしょになってしまうので、前から「あったらいいな」と思っていたんです。

当初、私のグループは百合の花をモチーフにしたティーセットとか、ハンドクリームやリップクリームをギフトセットにしたものを考えて、試作品づくりを進めていたのですが、NAMIKOさんや業者の方から「オリジナルの陶器は、製品化するまでに時間もお金もかかること。結果、商品一個あたりのコストも高くなってしまう」というアドバイスをいただいて、レインバッグカバーをつくろうということになりました。

カバーは通学カバンがすっぽり入る大きめサイズで、子育て中のママさんなどが使う大きいバッグにも対応。使わないときはコンパクトにたたんで、通学カバンに付けておくことができます。アクセントとなるリボンも、ピンク、青、緑の3色あって、「雨の日も金城生らしく、キラキラと輝いていてほしい」という思いを込めました。

ー 今回のプロジェクトを通じて気づいたこと、学んだことは?

岸部:私が当初考えていたカバーは黒一色でしたが、レースをつけたら可愛いんじゃない?とか、取り外しができれば便利だよね、などチームのみんなからいろんなアイデアが出て、私が思い描いていたものよりもはるかに素敵なものができました。金城の中高大生がタッグを組んだら、もはや敵なし、最強です!3日間を通して金城への愛がますます強くなりました。

一方で、難しかったのは、チームそれぞれの意見や思いをひとつにまとめること。私たちのグループは、中学生2人、高校生3人、大学生1人でしたが、6人いたら6人の「好き」があって、それを集約してひとつのカタチにすることがいかに難しいかを実感しました。グループディスカッションでも、時にシーンとしてしまう瞬間があり、なんとか発言しよう、質問を投げかけて話題を広げよう、と自分なりに真剣に挑んだ結果、3日間で自身のコミュニケーション力が高まったと実感しています。

また、商品開発のプロセスや、原価計算、価格設定はもちろん、どこにも負けない、魅力ある商品をつくる難しさも学ぶことができ、本当に楽しく、有意義な3日間でした。次の機会があれば、学院創立140周年に向けた記念のオルゴールを提案したいなと考えています。そのためにオルゴールの勉強もしなくては、と今からワクワクしています。
 


■ 過去の金城学院報 with Dignity はこちら

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