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働く女性の心理学 【ポジティブ編】

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私たちがもっている強さや前向きな姿勢に目を向け、心身ともにより健康になることを目指すポジティブ心理学が、今とても注目されています。このマガジンでは、女性が明るく元気に働き続けるた…
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#金城学院

#1 働く女性のポジティブ心理学

私たちがもっている強さや前向きな姿勢に目を向け、心身ともにより健康になることを目指すポジティブ心理学が、今とても注目されています。 このコラムでは、女性が明るく元気に働き続けるためのヒントを、ポジティブ心理学の視点から紹介します。 ここでいうポジティブとは、高い目標を持ち、挫折や失敗した時でもあきらめることなく自分白身を励ます姿勢のことで、努力なしのお気軽な態度とは根本的に違います。 アメリカの高名な心理学者であるセリグマン教授は、うつ病の予防にポジティブシンキングが有

#2 働く女性のポジティブ心理学

私の教え子のA子さんは、入社3年目。 まじめで熱心な仕事ぶりに上司や同僚の信頼も厚く、責任ある仕事を任されるようになりました。 でもA子さんは最近とてもゆううつです。 仕事を任されるたびに、 頭の中で「大変だ。絶対できない。でも頑張らなくては。」の言葉がループになって循環するのだそうです。 何かにつけてパッと頭に浮かぶ考えを“自動思考”といいます。 私たちは一つの自動思考にとらわれると、なかなか抜け出せません。 自動思考は心のつぶやきとして表現されますが、つぶや

#3 働く女性のポジティブ心理学

営業の仕事をしているM子さんは、今週は最悪な成績となってしまいました。 こんなときは誰でも落ち込むのが当たり前ですが、気持ちを立て直す“ポジティブシンキング”を意識してみましょう。 鍵を握るのは、出来事の“受け止め方”です。 「今週はチャンスに恵まれなかった」など、出来事の原因を一時的なこと、改善できることと考えれば、気分が楽になります。 反対に、「いつも私はダメだ」「私は営業に向いていない」など、原因が永続的で自分の能力にあるという考え方は、気持ちを落ち込ませます。

#4 働く女性のポジティブ心理学

最近の神経心理学の実験によると、人間はもともと悲劇的なことを好む傾向があるようです。 楽しそうな写真と悲しそうな写真を見せたときの脳波を比べると、どの人も悲しそうな写真により強く反応しました。   その理由として、進化の過程で人間は、さまざまな危険から身を守るために、恐怖や不安に敏感になったのではと考えられます。 もともとネガティブになりやすい私たちですから、ものごとのポジティブな側面に目を向ける習慣を身につけるには、ちょっとした工夫と努力が必要です。 そこで今回は、ポ

#5 働く女性のポジティブ心理学

“ストレス社会”と呼ばれる今日、いやおうなく私たちはたくさんのストレスを経験します。 意外かもしれませんが、ストレスがすべて悪いわけではなく、適度であれば生活に張りをもたせます。 また、大きなストレスでも、うまく対処すれば心身への悪影響を減らすことができます。 今回は、どんなことがストレスになるのか理解し、自分のストレスパターンを調べましょう。 ストレスの原因(ストレッサー)はおもに、 人生のさまざまな出来事(ライフイベント型) 日常的わずらわしさ(デイリーハッス

#6 働く女性のポジティブ心理学

今回はストレスの対処法(ストレスコーピング)について考えましょう。 ストレスが大きいなと思ったとき、あなたはどんな行動をとっていますか? ストレスの元になっていることをすぐに解決できるなら、それにこしたことはありません(問題解決型のコーピング)。 でも、簡単に解決できないときは、気持ちを上手に切り替えることも大切です(感情焦点型のコーピング)。 ポイントは、できるだけ多様な、しかも健康的なコーピングを身につけておくこと。 下記に心理学的に効果があるとされるストレス解

#7 働く女性のポジティブ心理学

コバサという心理学者は、ストレスに負けないたくましい行動特性を「ハーディネス」と名づけています。 過酷なストレス状況にもかかわらず、心身の健康を維持した人たちの共通点を調べたところ、次の3点でした。 ①困難な状況を避けず、積極的にかかわろうとする (コミットメント) ②あきらめることなく、困難な状況を自分で変えようとする (コントロール) ③ストレス状況の中に、成長の道を見いだそうとする (チャレンジ) 仕事だけでなく、スポーツや勉強でも、ハーディネスが高い人ほどよい成

#8 働く女性のポジティブ心理学

昔から“笑いは百楽の長”といわれてきましたが、 最近の医学的研究によれば、笑いにはまさに薬としての効果があります。 たとえば、 笑うことで免疫力が高まり、 かぜをはじめとするさまざまな病気にかかりにくくなるといわれます。 また、ガンを食べてしまうNK(ナチュラルキラー)細胞が、笑うことによって増加することから、ガン治療に笑いを取り入れる試みも始まりました。 パッチ・アダムスという医師が始めた、道化師を病院に派遣する運動も有名ですね。 次に、心理的な面に関しては、笑いの

#9 働く女性のポジティブ心理学

M子さんは、40代のベテラン社員。 仕事の速さと熱心さで定評があります。 でも、怒りっぽいため、後輩たちからはとても恐れられています。 M子さんは周囲が自分のペースについてこなかったり、少しでも怠けているように思えると、イライラして頭に血が上ってしまいます。 そのせいか、M子さんは最近、心臓の調子を悪くしています。 怒りや敵意は、もともとは生命の危機から私たちを守るための本能的な情動ですから、すべてが悪いわけではありません。 世の中の不正に怒ることは、人間としてと