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文芸作品と金城学院大学のことが大好きな金城学院大学教職員が集まり、クラブを結成しました。 文芸倶楽部 「ことばの樹」 部員達がオリジナリティ溢れる感性で掌編小説を執筆します。 四季折々で表情を変える美しいキャンパスやいきいきとした学生達の雰囲気など、さまざまな情景が思い浮かぶ作品を紹介します。 部員紹介 加藤 大樹 金城学院大学人間科学部多元心理学科教授。 文芸倶楽部ことばの樹の部長。 アートセラピーや対人関係の研究に取り組んでいる。 学生時代から小説の執筆も続け,
まだ薄暗い早朝、郵便受けに新聞を取りに行く。吐く息が真っ白で、プランターの植物も白い霜に覆われている。新聞を小脇に抱えて両手を擦って温めながら、急いで部屋の中に戻った。 妻と一緒に手分けして、子どもたちに暖かい上着やニット帽を着せていく。手袋も忘れずに小さな手にはめる。 慌ただしく子どもたちを送り出した後、自分が仕事に出かける準備を始める。今日は駅までの道も寒さが厳しそうなので、子どもたちのように手袋をはめていこうと思う。 「あれ、手袋ってどこにしまったっけ」 そういえば今