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元旦の朝。 いつもよりも少し早起きをして、家の前の坂道を下っていく。 三歳の息子は、私と夫の間で、両方の手をそれぞれつないでブランコみたいに揺られてごきげんだ。 吐く息は、わたがしのように真っ白だが、オレンジ色の大きな初日の出は暖かな光を届けてくれる。 息子のダウンジャケットのポケットには、一枚の年賀状が大切に収まっている。何度も消しゴムで消しながら、大晦日に大好きなじいじとばあばのために書いたものだ。 色鉛筆でカラフルに書かれた祖父母の似顔絵に、「ことしもいっぱいあそぼう