フォローしませんか?
シェア
午後の授業も終わり、少しホッと一息つける時間帯。 研究室の窓を開けると、清々しい空気が部屋の中に流れてくる。 学生たちと一緒にゼミをするための机の上には、学術雑誌やレジュメが雑多に積み上がっている。 私は、「よし」と腕まくりをすると、その山を一つずつ整理して書棚に片づけていく。 時計を見ると、約束の時間までにまだ少し時間がある。 掃除機くらいはかけられそうだ。 掃除を終えてハンディタイプの掃除機を壁に立てかけると、コツコツと扉をノックする音が聞こえる。 私は、 「どうぞ」