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高校生が部活と勉強を両立させる6つの方法!スケジュールの立て方も解説

「部活動をがんばりたい。でも、勉強と両立できるか不安」「部活で疲れて勉強が手につかない」このような悩みを抱えていないでしょうか。
 
今回は、文武両道を目指したい高校生向けに、部活と勉強を両立させる方法やスケジュールを立てるコツ、スキマ時間の活用方法を解説します。文理選択や大学受験などがある中で、部活だけでなく勉強にも力を入れたいという方は最後までお読みください。
 


高校生も部活と勉強は両立できる!

結論から言えば、高校生が部活と勉強を両立させることはできます。実際に、多くの学生が部活動に取り組んでいます。
 
スポーツ庁の「平成29年度運動部活動等に関する実態調査報告書」では、全日制高等学校389校を対象に部活動に関するアンケートを実施しました。
 
その中で、運動部や文化部に所属している高校生の割合は8割に上りました。ほとんどの学生が何らかの部活動に取り組んでいることが分かります。

全体 n40,183	
公立 n30,051	
私立 n10,132

1.運動部
全体:21,162(52.7%)
公立:16,395(54.6%)
私立:4,767(47.0%)

2.文化部	
全体:9,881(24.6%)	
公立:7,622(25.4%)	
私立:2,259(22.3%)

3.運動部と文化部の両方	
全体:648(1.6%)	
公立:538(1.6%)	
私立:110(1.1%)

4.複数の運動部	
全体:90(0.2%)	
公立:65(0.2%)	
私立:25(0.2%)

5.複数の文化部	
全体:764(1.9%)	
公立:587(2.0%)	
私立:177(1.7%)

6.所属していない	
全体:7,638(19.0%)	
公立:4,844(16.1%)	
私立:2,794(27.6%)

無回答・無効回答者数
全体:0(0%)
公立:0(0%)
私立:0(0%)
スポーツ庁(2017) . 「平成29年度運動部活動等に関する実態調査報告書」 . 文部科学省 .
https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/sports/mcatetop04/list/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/06/12/1403173_2.pdf , (参照2024-06-25.) .

また、1週間の活動時間(運動部)は、「14〜21時間程度」が38.7%、「7〜14時間程度」が22.0%、「21〜28時間程度」が20.4%と多数を占めています。このことからも部活動へアクティブに取り組んでいることが分かります。

さらに、2024年度の進学情報によると、高校卒業後に大学や短大に進学する割合は61.1%、専門学校は16.2%となっています。
全体として約8割
の生徒が進学を選択しており、部活動と学業を両立させることが十分に可能であることが明らかです。

特に、過去の研究では、部活動が集中力の向上に影響を与えてくれるため、部活動経験者が学業で優れた成績を収める傾向があることが示されています。このように、部活動は勉強にも良い影響を与えてくれるので、しっかりと両立を目指していきましょう。

参考: 性別高等学校・大学への進学率:1950~2023年」|国立社会保障・人口問題研究所
Continuation of extracurricular sports activities contributes to higher physical fitness and maintaining academic performance」|Kensaku Sasayama,Keiko Nonoue,Takayo Tada &Minoru Adachi

部活と勉強を両立させる6つの方法

では、部活と勉強を両立させるためには、どのようなことを意識したらいいのでしょうか。
 
ここでは、具体的な方法を6つ紹介します。

  • 授業に集中する

  • 宿題や提出物をきちんとこなす

  • テスト前は勉強を重視する

  • 机に向かう習慣をつくる

  • 1日のスケジュールを立てる

  • スキマ時間を活用する

ポイントは、「習慣化」です。1日だけ、たくさん勉強しても継続できなければ意味がありません。習慣として身につけることで、長期的に部活と勉強の両立が上手くいくでしょう。
 

まずは授業に集中!授業で完全に把握できるようにする

最も基本的で、効果のある方法としては、授業中に内容をしっかり理解することです。「自宅での学習や、テスト勉強で復習すればいい」と考えるのではなく、その時間内で身につけることが大切です。

なぜ、これが両立につながるのでしょうか。授業中に内容を理解することで、復習にかける時間を短くできるからです。その分、予習に時間を割くこともできますし、部活が試合前で忙しくても短時間で勉強を終わらせられます。

【両立のポイント】

  • 授業中に分からないところはその場で質問する

  • 習ったところの課題や演習問題を当日中にやる

  • 夜更かしせずに睡眠時間を確保する

 

宿題や提出物で手を抜かない

宿題や提出物も手を抜かずにやりきりましょう。
 
提出期限を守ることも大切です。ここで時間管理ができるようになっておけば、いざ受験シーズンを迎えた際に上手く時間管理ができるようになっているでしょう。
 
また、こうした自分との約束を守る習慣が、部活動での取り組み方にも影響します。小さなことにも手を抜かない習慣が身につくと、普段の練習にも手を抜かなくなるはずです。

【両立のポイント】

  • 今日できることは今日のうちにやっておく(先延ばししない)

  • 提出期限から逆算してスケジュールを立てる

 

定期テスト前は勉強に集中する

オン・オフの切り替えをして、定期テスト前は勉強に集中しましょう。ほとんどの学校では、テスト前に部活が休みになりますが、この時期にスマホやゲーム、漫画に気を取られていると勉強に手が付かなくなります。
 
テスト前に集中して勉強することで、普段の部活と勉強のバランスを取りやすくなるでしょう。テストで良い成績を取れれば、部活動にも自信を持って取り組めます。

【両立のポイント】

  • テスト前の勉強計画を立てる

  • テスト範囲の苦手な分野に注力する

  • スマホやゲームを別室に置く

 

机に向かう習慣をつける

毎日決まった時間に机に向かう習慣をつけることも、両立のためのポイントです。
 
帰宅後、食事や入浴を終えてからダラダラと過ごしていないでしょうか。すぐに机に向かう習慣をつけることで、勉強のスイッチが入りやすくなるでしょう。
 
「毎日◯時間勉強する」という目標では続かない可能性が高くなるので、「机に座って、教科書を開く」「5分間以上、勉強する」という小さな目標を掲げると無理なく習慣化できるでしょう。

【両立のポイント】

  • 自分に合ったリズムで習慣化する

  • 机上に勉強に関係ないものを置かない

 

1日のスケジュールを立てる

1日のスケジュールを立てることで、部活と勉強の時間配分が明確になります。スケジュールから、何をいつやるべきかが分かりますし、また、時間の使い方を意識することで、ムダな時間を減らすことも可能です。
 
スケジュールを立てるコツについては、後ほど解説します。

【両立のポイント】

  • スケジュールを詰めすぎず、余裕を持たせる

  • 定期的にスケジュールを見直し、改善する

 

スキマ時間を上手く活用する

電車・バスの中や休み時間など、ちょっとした時間を上手く使うことで、勉強時間を確保できます。1〜2時間集中して勉強するのが難しくても、スキマの10〜15分間なら集中して勉強できるでしょう。
 
部活との両立で忙しい中でも、勉強習慣を身につけられるので、おすすめの方法です。

【両立のポイント】

  • 単語帳など、スキマ時間にできる教材を選ぶ

  • スマホの学習アプリを活用する

 

1日の勉強のスケジュールを立てる際のコツ

ここからは、部活と勉強を両立させる方法のひとつとして紹介した「1日の勉強のスケジュール」を立てる際のコツを紹介します。

目標を立てる

目標が設定されていないスケジュールでは、ダラダラと時間を浪費することにもつながります。まずは、自分のモチベーションが高まる目標を掲げましょう。
 
ポイントは、具体的な目標を立てることです。「次のテストで平均点を10点上げる」や「英語の単語を毎日20個覚える」など、「いつまでに、なにを、どのくらい」を明らかにして考えましょう。
 
また、現状に対して高すぎる目標は、挫折する原因にもなります。いきなり「平均点を30点上げる」ではなく、まずは「5点上げる」からでも良いので、今の自分のレベルに合った目標を掲げることが大切です。
 
もし達成できたら、どんどん基準を高めていくといいでしょう。
 

優先順位をつける

目標が決まったら、次に「目標を達成するために何をすべきか」を洗い出します。例えば、平均点を5点上げるために、「苦手な現代文の問題集をやる」「単語帳を暗記する」など、すべてを書き出しましょう。
 
その上で、優先順位をつけることが大切です。すべての科目を同時に取り組むことはできないので、「より点数を高めやすい科目はどれか」などを考え、優先的にやることを決めてください。
 
優先順位の基準としては、テストの近さや苦手科目などが考えられます。テストが近い科目や、苦手な科目には多くの時間を割り当て、得意な科目は効率よく勉強して時間を節約しましょう。
 

【サンプル例】休みの日の勉強スケジュール

学校がある日は生活リズムをとりやすく、勉強のスケジュールも立てやすいですが、問題は休みの日です。休みの日の過ごし方は、自分で決められる分、どのようなスケジュールを立てるかが重要です。
 
休みの日の勉強スケジュールの例を紹介します。

【部活がある日】

6:00	起床
6:00〜8:00	朝食・移動など
8:00〜12:00	部活
12:00〜14:00	帰宅・昼食など
14:00〜16:00	勉強
16:00〜19:00	塾で授業・勉強
19:00〜21:00	帰宅・夕食・入浴など
21:00〜23:00	勉強or自由時間

【部活がない日】

これはあくまで一例です。無理をせず、自分に合ったペースで勉強を続けることが大切です。休みの日を上手に活用していきましょう。
 

部活と勉強を両立するためのスキマ時間の見つけ方

先ほど解説したように、部活と勉強の両立には、スキマ時間の活用が欠かせません。
 
ここでは、見落とされがちなスキマ時間とその活用法をご紹介します。
 

朝起きて家を出るまでの時間

朝の時間は、意外と使えるスキマ時間です。起床してから登校するまでの間に、ちょっとした勉強時間を設けることができます。
 
とはいえ、起床したばかりでまだ頭も働いてないので、前日に勉強した内容を覚えているかチェックする時間にしましょう。例えば、暗記した英単語や数学の公式を、口頭で言えるか確認します。また、前日に授業でやった内容を振り返る時間にしてもいいでしょう。
 
ただし、登校時間に差し支えないように注意は必要です。
 

通学時間

通学時間も、勉強に活かせる貴重なスキマ時間です。電車やバスでの移動中、または徒歩通学の場合でも、工夫次第で勉強時間に変えられます。
 
電車やバスの中では、単語帳や問題集などの持ち運びやすい教材が便利です。スマホの学習アプリを利用するのもいいでしょう。
 
徒歩や自転車通学の場合は、音声教材を聴くのがおすすめです。ただし、安全には十分注意し、周囲の状況を確認しながら、危険のない範囲で勉強するようにしてください。
 

休み時間

授業と授業の間のわずかな時間でも、勉強に活かすことができます。
 
予習や復習に時間を使うことがおすすめです。ノートを見直したり、分からなかったところを友達や先生に質問したりするのもいいでしょう。
 
しかし、ずっと勉強していると授業中に集中力が切れるかもしれないので、休憩することも大切です。友達と交流したりしながら、メリハリをつけましょう。
 

部活と勉強を両立が上手くいく人の特徴

部活と勉強の両立が上手くいく人には、いくつかの共通点があります。

【両立が上手くいく人の特徴】

  • 時間管理が上手な人

  • 目標設定が明確な人

  • 集中力が高い人

  • 効率よい勉強法を知っている人

  • ストレス解消法を持っている人

時間管理や目標設定が大切なことはすでに解説しました。勉強も大切ですが、詰めすぎるとストレスを抱える原因にもなります。部活動や、友達・家族との交流で、ストレスを解消するといいでしょう。
 

部活と勉強を両立が上手くいかない人の特徴

一方で、両立が上手くいかない人にも共通の特徴があります。

【両立が上手くいかない人の特徴】

  • 計画性に乏しい人

  • 優先順位をつけられない人

  • 集中力が続かない人

  • あきらめが早い人

計画性がなく、優先順位をつけられないと、時間を無駄にしがちです。ゲームやスマホに気を取られ集中力が続かないと、勉強の効率が落ちます。あきらめが早いと、困難に直面したときに簡単に挫折してしまいます。
 
こうした弱点を少しずつ克服していくことが大切です。この記事を参考に、まずは計画を立てたり、優先順位を決めることから始めてはどうでしょうか。
 
自分の弱点を克服していけば、いずれ部活と勉強の両立ができるようになります。あきらめずに、努力を重ねていきましょう。

まとめ

高校生の部活と勉強の両立は十分にできます。今回紹介したように、授業への集中、宿題の確実な遂行、テスト前の勉強重視、机に向かう習慣づけ、スケジュール管理、スキマ時間の活用がポイントです。
 
両立に挫折しないためには、時間管理力やスキマ時間の活用、明確な目標、高い集中力、ストレス解消などを意識しましょう。

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