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リングの上だけが戦いじゃない。さまざまな困難に打ち勝って未来を切り開く

かつては男性中心だった職業やスポーツでも、女性の進出や活躍が目覚ましくなっていますね。
近年はフィットネスとしても注目される格闘技。
ボクシングではプロとして活動する女性も増えています。

過酷なトレーニングを続けながら競技に打ち込む、彼女たちの原動力は何でしょうか。愛する家族との暮らしと勝利を手にしようと戦う姿に、思わず胸が熱くなる新作映画をご紹介します。


■『レッドシューズ』

理解し合うことが難しい二人の母親

©映画『レッドシューズ』製作委員会

ボクシングに打ち込むシングルマザーの姿を描いた『レッドシューズ』

娘と二人で暮らす真名美はある日、家庭裁判所に呼び出され義母が娘を育てるべきだと告げられます。理不尽な理由で解雇されたり、新しい職場でも事故を起こしてしまったりと苦境に立たされる真名美。崖っぷちに追い込まれた彼女は、試合に勝利して手にするファイトマネーで娘との暮らしを取り戻すことに挑みます。

ミッドランドシネマ 名古屋空港の支配人、森さんに見どころを伺いました。
 

― 主人公はシングルマザーなんですね。

森:夫を病気で亡くし、ボクシングのファイトマネーでは暮らせないので、他の仕事もしている女性です。経済状況が良くないので、娘は義母と生活した方がよいと行政に判断されてしまいますが、実は義母も息子を一人で育てたシングルマザーなんですよね。
 
― シングルマザーとして共感できそうですが、そうはならないのでしょうか?

森:残念ながらそうならないんですよね。息子を失った悲しみと孫への愛情からなのか、義母は主人公への当たりが強くて〝娘との生活を顧みず自分の好きなボクシングを続けている女性〟という見方になってしまっています。同じ境遇とはいえ、世代の違いなどもあるせいなのか理解し合うことが難しいようです。
 

母であり娘でもある女性を通して家族を描く

©映画『レッドシューズ』製作委員会

― 主人公はすでに両親もいないという境遇ですね。

森:幼いころに事故で両親を亡くしていて、父親がボクサーだったのでその遺志を継いでいるということですね。「レッドシューズ」というタイトルは彼女が履くボクシングのシューズからですが、父親も赤いシューズを履いていたんですよ。
 
― 父から娘へと受け継がれているんですね。

森:この映画はボクシングをする女性が主人公ではありますが、父と娘、母と娘、義理の母など家族の在り方を描いた物語だと感じています。ですので〝レッドシューズ〟は主人公と娘をつなぐものとしても出てきますよ。ボクシングのシューズではないですけどね。
 

理不尽な社会や自分自身との戦いでもある

©映画『レッドシューズ』製作委員会

― 主人公は仕事もうまくいかず、さらに苦しい状況に追い込まれています。

森:彼女の職場はセクハラやパワハラが起きるような旧態依然とした環境が多いんですよね。今どきこんな職場が?とも感じますが、シングルマザーが抱える問題や厳しい境遇を伝えようとしているのかなとも思いました。

 ― 女子ボクシング映画は、怒りや葛藤を抱えながらあえて男性中心のスポーツに挑む人物を描こうとしているのでしょうか?

森:そういう面もあるでしょうね。映画の中では描かれませんが、早くに両親を亡くした彼女が抱えるコンプレックスや社会への怒りなども、ボクシングに込めているのかもしれません。ストイックにトレーニングに打ち込むなど自分との戦いでもありますし、肉体を傷つけながら戦うスポーツなので、ひりひりとした痛みがより伝わってきますよね。
 
― ボクシングのシーンは迫力がありそうですね。

森:試合やトレーニングのシーンはもちろん見どころのひとつですが、そこまで激しくはないので、痛そうな場面は苦手という方にも見ていただきやすいと思います。主人公が大切にしているボクシングをあきらめずに、現実社会とも折り合いをつけていくというヒューマンドラマだと思っていただくといいですね。
 

『レッドシューズ』は ミッドランドスクエアシネマ ほかにて、2月24日から上映予定。

『レッドシューズ』の予告編はこちら

 

ミッドランドスクエア シネマ 劇場情報

名古屋駅前に14スクリーン、全席ソフトレザー張りの2,205席を備える都市型シネマコンプレックス。メジャー作品はもちろん、アートレーベルやアニメレーベルも設けて、コアなファン向けの作品もカバーする。


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