見出し画像

#9 加齢による女性の腸内環境の変化

1人のヒトの腸内には、約3万種類、1,000兆個の腸内細菌が存在すると言われています。

菌数と細菌の種類が多い多様性がある状態が良い腸内環境です。

たとえば機能性便秘症患者の腸内細菌叢は、健常の人と比較して多様性に欠けていることがわかっています。

女性ホルモンであるエストロゲンは、腸管内の炎症を抑えることが研究で報告されています。

またエストロゲンベータレセプターは大腸に多く存在し、植物性エストロゲンを摂取することで炎症性腸疾患等のリスクを低減することや、腸内細菌叢の多様性は尿中エストロゲンレベルと正の相関にあることも報告されています。

つまり女性の加齢によるエストロゲンの減少は腸内環境の悪化の要因になりえるのです。

では腸内細菌叢の多様性を保つためには、どういった食事を摂ると良いのでしょうか。

日本人の閉経後の女性を対象とした研究では、腸内細菌叢の多様性に対して良い影響があったのは、食品では野菜類、キノコ類、たんぱく質として大豆食品、鶏肉、魚類で、栄養素ではビタミンC、ベータカロテン、食物繊維の摂取でした。


自分の食生活デザインチェック
自分の腸内環境を考えたことがある  
はい ・ いいえ

「はい」を選んだ方へ
加齢に伴う腸内環境の変化に対応できるように、野菜や大豆製品を積極的に摂取するなど、腸に良い食生活をデザインしてみましょう。

「いいえ」を選んだ方へ
腸内細菌叢の多様性を低下させる食生活(肉や脂が多い食事、食物繊維が少ない食事、アルコールを多量に飲む習慣など)がないかをチェックしてみてください。自分の弱点を知り、より良い腸内環境になるような食生活をデザインしましょう。