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#6 女性に多いこころの病:摂食障害 その2

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今回のnoteは、前回に引き続き、摂食障害についてです。

今回は、摂食障害に含まれる「神経性やせ症」「神経性過食症」について解説します。

「神経性やせ症」の特徴は、やせ願望がとても強く肥満に対する恐怖が大きいことです。

食事制限をしたり過剰な運動をしたりして、痩せている自分を保とうとします。

痩せても痩せても満足することができず、もっと体重を減らしたいと思っています。

「神経性やせ症」は、「制限型」と「過食・排出型」に分けられていて、
「制限型」では食事の制限のみですが、
「過食・排出型」では過食した後に自分で嘔吐して食べ物を出したり、下剤を飲んで排出して体重を増やさないようにしています。

「神経性やせ症」の特徴は、制限型も過食・排出型も痩せていることです。

BMI*の標準値は20ですが、18.5未満の低体重となっています。

BMI>17の場合は軽度、
BMI<15では最重度と診断されます。

*BMI(Body Mass Index) = 体重(kg) ÷ ( 身長(m) × 身長(m) )

低体重が進むと、性ホルモンの異常によって生理が止まったり、低体温、徐脈、起立性低血圧などの症状が出てきます。

「神経性過食症」の特徴は、食べる量が明らかに多く食べることをやめられないと感じていることです。

やせ願望があり肥満恐怖があることは神経性やせ症と同じですが、過食があって排出行動をしているにもかかわらず、上記に示したようなBMIの低体重にはなっていません。

過食の多くは他の人から隠れて夜間や家の人がいない時に行われることが多いようです。

また、過剰な運動をしたり、遠距離のサイクリングやウォーキング、ジョギングなどをする場合もあります。

神経性過食症は神経性やせ症よりも有病率が高いとされていて、あるデータでは学生時代のいずれかの時点で女子大学生の約20%が経験しているとされています。

なんと、女子大学生の5人に1人です!

摂食障害の場合、体重が減少傾向にあると元気で活動的で気分爽快なようです。

しかし、体重が増加に転じると、うつ状態になったり怒りっぽくなったり、不安が強くなったりすること多いようです。

また、過食をした後は罪悪感や抑うつ、自己嫌悪が起こるとされています。

体重減少が著しいと生命に危険が及ぶため、入院治療が必要になる場合があります。

参考文献:サドック他(監修 井上令一):カプラン臨床精神医学テキスト 第3版,DSM-5診断基準の臨床への展開. メディカル・サイエンス・インターナショナル,2016

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