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「金城プロダクション」に込めた想いを先生に聞いてみました。

2024年5月に始動した本格的な映像制作プロジェクト、「金城プロダクション」。
ハイレベルな作品づくりを行い、映像制作業界を担う人材育成も目指す画期的なプロジェクトです。

このプロジェクトで指導するのは、国際情報学部の3名の先生、後藤昌人先生、遠藤潤一先生、大澤広暉先生。先生方にこのプロジェクトを立ち上げた理由や、大切にしていることなど、熱い想いを語って頂きました。

ハイレベルなものづくりを行う場を目指して

左から大澤広暉先生、後藤昌人先生、遠藤潤一先生

― このプロジェクトを立ち上げた経緯を聞かせてください。

後藤:授業やゼミで映像制作は行っていますし、学生が自主的に作品制作したこともありましたが、なかなか継続が難しかったようです。本格的な映像制作には時間がかかるので、授業やゼミでは実現しにくいクオリティのものを生み出す集団を新たに作りたいと考えました。私たち教員がリードしてペースを作るので、それについてこられる人なら…というスタイルです。
これまで、私と遠藤先生で学部内の映像関係を担ってきましたが、本格的に映像制作を手がけてきた大澤先生が2024年度から着任され、3人で協力すればうまくいきそうだという手ごたえもありましたね。
 

夢をあきらめず、挑戦できる場所に

― 金城プロダクションを、どのような場所にしていきたいと思っていますか?また、今はどのような場所になっていますか?

大澤:プロレベル、超プロレベルの場所にしたいですね。通常の授業と比べると、私のだめ出しの数は明らかに多くて、そのレベルも高くなっています(笑)。脚本や撮り方など、それぞれにちゃんとした理由が説明できなければ認められないというくらいまで徹底していますよ。
 
遠藤:授業では時期が来ないと学べないこともあります。3年生にならないとやれないとか。その仕組みは、“もっと伸びたい”という意欲のある子にとっては、ちょっと残念でもあるんですよね。金城プロダクションに来たら、どのタイミングでもどんどん取り組める。やりたい子を伸ばす機会になっています。
 
後藤:映像を学ぼうと国際情報学部に進んでも、我々のゼミに入れない学生もいます。そういう人たちが自分の夢をあきらめずに頑張れる場所にしたいですね。
 
大澤:女優になる夢を家族に話して反対されて以来、ずっとあきらめていたという学生もいます。彼女は金城に入学して、このプロダクションがあることを知り、俳優志望です!と加わってきました。彼女のように夢への想いをもう一度取り戻せる場所だと感じています。
  

求められるのはスキルより、むしろ“態度”

― 金城プロダクションが大切にしていることはありますか?

大澤:映像制作のスキルは当然ですが、ハリウッドや世界規模のプロダクションでは、制作と向き合う態度や、コミュニケーション能力も重要です。映像制作が切り口ですが、学んでいるのはどの時代や業界でも求められるスキル。それを学生にも知ってほしいですね。
 
後藤:どういう環境で作られるかが作品のクオリティにも影響すると考えています。映像業界をリードする人材を育てたいので、技術だけでなく、関わる人たちの気持ちも思いやれるような人に育ってほしいですね。また、あくまで学内のプロジェクトですので、授業やゼミなどとの両立も前提です。
 

面倒でもある、ものづくりに敢えて取り組む

― このプロジェクトにかける想いをあらためて聞かせてください。

後藤:AIなど、人が働く以外の分野も出てきた世の中で、人が作ることの意味を見出し、人が関わって作る場を生み出していくことがこれからの時代に必要ではないかと。AIなどの技術活用も重要ですが、人だからこそできることを見失わず、大切にできる人材を育てたいと思っています。
 
遠藤:ものづくりに自然に親しむようになってもらいたいですね。今は自分で作らなくても、見て消費するだけで楽しめるコンテンツがたくさんあります。作るって面倒くさいことでもありますが、それを楽しんで取り組める人が増えるといいなと思います。観ているだけじゃつまらない!と感じてほしい。
 
大澤:プロを目指すという意味では、こだわることができるようになってもらいたいです。“時間もないし、こんな感じでしょ”なんて思わず、こだわりぬくことに挑戦してほしい。作品のクオリティは、最後のこだわりで完成度やクオリティが変わってきますから。
 
後藤:制作にはすべて理由が必要なんですよ。なんとなく…ではなく、きちんと説明できる領域まで持って行ってほしい。唯一無二のプロダクションを目指してシビアに取り組んでいますが、楽しむ気持ちも忘れずにいたいですね。それが何より一番大切です。

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金城プロダクションとは?

国際情報学部の教員と学生が一緒に作り上げる本格的な映像制作プロジェクト。学生は企画から脚本、撮影、編集まで、全ての工程を手がけ、プロ並みのクオリティを目指して作品を作り上げます。将来的には映画祭への参加や独自の制作方法を確立し、さらに大きな夢に挑戦していきます!